美容鍼について
美容鍼とは
美容鍼灸とは、損容性疾患の改善を目的に全身のツボ、特に頭部と顔に鍼のツボを使う治療法です。損容性疾患とは、たるみ、シミ、しわ、むくみ、顔の歪み、などです。他にも疣、ほくろなどお客様が不快に感じる顔の悩みなども損容性疾に含まれますが、疣やほくろなどは皮膚科で相談される内容となりますので、当院ではたるみ、シミ、しわ、むくみ、顔の歪み、などに治療をおこないます。
鍼灸治療と皮膚のカウンセリングをしっかりおこない、美容にマイナスに働いている根本的な原因にアプローチするので、効果にある程度持続性があるのが特徴です。個人差はありますが、初めての施術で治療後すぐに効果を感じる方から、数日~1週間くらいで効果を感じることが多く、施術回数を重ねることでその効果期間も長くなる傾向にあります。
また、美容鍼灸は顔に施術するイメージがありますが、全身のツボに鍼灸でアプローチしていきます。
鍼灸の歴史
鍼灸は東洋医学あるいは漢方医学の一分野として中国に起源をもつ我が国の伝統的医療です。6世紀の初頭、飛鳥時代に仏教伝来と時を同じく渡来したと云われています。
渡来してより明治時代初期までは、鍼灸は漢方薬と共に医学の主流として広く人々に活用されていました。一方、オランダ医学(西洋医学)は幕末の頃に伝来し、その後、少しずつ国民に普及していきました。そして明治7年、時の明治政府は日本に近代的な医事衛生制度を導入すべく、西洋諸国の医事制度を模範とした医制を制定しました。それによって、医学の主流は西洋医学になり、鍼灸・漢方は非合法化されました。このとき鍼灸・漢方が非合法化された理由は、政府の欧米化政策によるところが大きいのですが、戦場などで受けた外傷には西洋医学の外科的処置の方が役に立つといった実践的理由から鍼灸・漢方が軽視されたためとも云われています。しかしその後、鍼灸・漢方の効果が認められ、明治35年に合法化されました。
近年では、1971年の鍼麻酔報道をきっかけに、世界中の公的な医学研究所・医科大学・鍼灸大学や医療機関などで科学的な研究がなされ、今日まで鍼灸の多くの効果が証明されてきました。そして現在、鍼灸は西洋医学における医療費の高額化や副作用の問題などの欠点を補う治療法として、また鍼灸の持つ免疫の活性化・血行改善・恒常性機能亢進などの作用から健康維持・増進が期待できる治療として注目され、米国や欧州では鍼灸の利用が非常に盛んになっており、今ではむしろ日本の方が鍼灸の普及に遅れをとっているという残念な状況があります
美容鍼灸の成り立ち
鍼灸の歴史は長く、石器時代まで遡ります。古代の人が生活する中で、身体の不調を改善するために石を身体にあて手当したり、また、山の中で獲物を収獲するときに、山の木の枝が身体に当たり、偶然、身体の痛みや怪我が回復することから、「身体に道具を使って刺激をおこなう」ということが鍼灸治療の起源となります。
美容鍼灸も古くから存在しており、脳卒中の後遺症による顔の歪みや、顔面の腫れ湿疹のようなものを改善することから始まりました。
鍼のリスクについて
内出血を防ぐために
お顔には毛細血管という細い血管がたくさんあります。
お顔の内出血のリスクを抑えるために、まず身体を操体法やストレッチで動かして全身の血液の流れをよくします。
血液は上に上がりやすいため、全身の血液の流れをよくすることで顔面に鍼をした際、顔だけに勢いよくたくさんの血液が流れることを防ぎます。全身を動かしてから顔の鍼をすることで内出血のリスクを抑えています。